ダイエットだけじゃない!?有酸素運動のメリット

秋を通り越して急に冬が到来しました。
どうも、トラディショナルジムの本杉です。
もう数十年したら四季が無くなりそうな予感。
「ダイエットするなら有酸素運動をしよう!」
と意気込んで24時間ジムなどで一生懸命ジョギングをしている人をよく見かけます。
僕も筋トレをする以前はダイエット目的でよく散歩やジョギングをしていました。
歩いたり走ったりと、有酸素運動を行う事で1日の総消費カロリーを多くする事ができますので、確かにダイエットに効果的だと言えます。
ただ、ダイエット(痩せる)だけが有酸素運動のメリットなのでしょうか?
そこで今回は、有酸素運動のメリットについてお話していきます。

有酸素運動のメリット

有酸素運動を行うことで様々なメリットが考えられます。

  • ・1回拍出量の増加(心臓の効率が上がる)
  • ・最大限の努力で心拍出量、作業負荷、およびO₂消費を増加
  • ・心拍変動の増加
  • ・O₂利用効率の改善
  • ・血圧の改善(低下)
  • ・安静時と運動時の心拍数の減少
  • ・ミトコンドリアの増加
  • ・血漿量の増加
  • ・呼吸効率の向上
  • ・筋細胞のミオグロビン増加
  • ・インスリン感受性を高める
  • ・乳酸閾値の増加
  • ・ATP、PCr、グリコーゲンの貯蔵量増加
  • ・脂肪酸の放出量増加
  • ・脂肪を酸化する能力向上

参照:NESTA パーソナルフィットネストレーナー

「いきなり難しい事を言われても分かりませ~ん」と思われた方、すいません。
有酸素運動は心拍数を上げて、血管を通じて全身に効率よく血液を送る心臓血管系の運動とも呼べます。
運動をする、筋肉や骨格を作る、疲労を回復させる、免疫を高めるなど、健康的なカラダ作りに関係するのは「血液」です。
血液は全身に酸素と栄養を送り、二酸化炭素と老廃物を回収しています。
健康的な心臓と血管であれば、より効率的に血液を全身に循環する事ができますので、病気やケガの予防、改善にもつながる可能性が高いです。
質の良い血液を全身に送り続ける為にも、有酸素運動は重要と言えます。

有酸素運動の種類と特徴

代表的な有酸素運動の特徴を種目別に見ていきましょう。

ウォーキング

有酸素運動にも様々な強度があり、いきなりジョギングやランニングといった高強度の種目を行う前に、まずは疲れずに長時間歩く能力が自分にあるか確認する必要があります。
ウォーキングは、精神的な癒やし効果と健康効果の両方が得られる理想的なエクササイズの一つです。
適度に汗をかきながら歩くことで気持ちがスッキリしますし、仕事や家事から離れて歩くことで、その日に体験した感情や考えが思い起こされる機会を得られ、精神的なリラクセーション効果につながります。
座ってスマホやパソコンをいじっているよりも、屋外を歩いたりスポーツジムのマシンでウォーキングをしているときのほうが、自分の気持ちや考えを効率的に整理することがよくあります。

ジョギング

ウォーキングの動作のスピードを上げて、両足が空中に浮かぶ局面を作って進むとジョギングになります。
動作のスピードは人それぞれですので、明確なルールはありませんが、時速でいうと大体5~7km、早い人だと9~11km近くになる場合もあります。
ジョギングはウォーキングよりも消費エネルギーが約2倍となり、心臓や血管により大きな反応が起こります。
動作スピードが上がって体に大きな衝撃が加わることで、関節や筋肉にも大きなストレスがかかります。
ジョギングは短時間で消費カロリーを増やしたり、心肺機能を高めるには効率的な運動ですが、身体のどこかに不具合があったり太りすぎの人には強度が高くてすすめられない場合もあります。
走ってみて長続きしないと感じたら、無理をせずウォーキングから始めて徐々に強度を高めていきましょう。

ランニング

ジョギングより更にスピードが上がり、数秒から数分の間だけ走ることができる状態がランニングになります。
一般的なダイエットや健康目的の有酸素運動とは違って、スポーツ競技など、よりアスリート向きの運動と呼べます。
ランニングは最もエネルギーを消費する運動の一つで、地面からの衝撃も強く身体のバランスや柔軟性が必要です。
しっかりとフォームをコントロールできる筋力や心肺機能が備わるまでは、筋トレやジョギングで全身を強化しましょう。

水泳

水中では重量が軽減されるので、関節など身体への負担が軽減されます。
したがって、水泳は陸上で行う運動からの回復にとても役立つ効果的な運動です。
肥満の人や妊婦にもオススメと言えます。
水中では水から大きな抵抗を受けるので、陸上で行う一般的なエクササイズでは使われない多くの筋肉を強化できます。
水泳は素晴らしい運動の一つですが、始めたり継続するのに少しハードルが高いです。
まず、プールが必要なのと、混雑しやすい、髪や肌が荒れる、化粧できない、着替えるのが面倒くさいなど、他の有酸素運動より「やらない」理由が多くあげられます。

サイクリング

スポーツジムのフィットネスバイクや屋外でのサイクリングは、初心者でも高度なスキルはほとんど必要なく、比較的簡単に始められるエクササイズです。
地面を踏まない為、膝や腰への負担も少なく、ペダルの重さやスピードを調節して長時間の運動が可能です。
座って行うサイクリングはジョギングに比べてカロリー消費量は少なめですが、身体を回復させるのにも有効です。
ロードバイクのように上体を前のめりにするタイプか、リカベントバイク(背もたれ付き自転車)で上体を後方へ倒すかでも、使用する筋肉や難易度が変わってきます。
お腹が出た肥満の人や、運動初心者の人は、背もたれのあるリカベントバイクから始めるのがいいかもしれません。

自分に合った運動を選ぼう

どの有酸素運動を選ぶのもいいですが、一番重要なのは継続することです。
飽きっぽい人は色々な種目を気分に合わせて選んだり、運動が苦手な人は継続できそうな軽い種目から試してみましょう。
ダイエット、筋力アップ、気分転換など、目的に合わせて有酸素運動を日常生活に取り入れられるといいですね。

執筆者:本杉 宏二