WHOが提唱する身体活動に関する世界行動計画(GAPPA)

どうも、トラディショナルジムの本杉です。
身体を動かすことが健康に良いというのは、多くの人が知っていることです。
しかし現代の生活では、仕事や家庭の忙しさから運動不足になりがちです。
この身体活動不足は、世界規模で問題視されています。
そこで世界保健機(WHO)は、2018年に身体活動に関する世界行動計画(GAPPA)を発表しました。

GAPPAってなに?

GAPPAとは「Global Action Plan on Physical Activity 2018–2030」の略称です。
WHOが世界的な運動不足に対応するために作成した行動計画です。
目標は、2030年までに身体活動不足の割合を15%減らすこと。
この計画では運動を健康のためだけでなく、社会や環境にとってもプラスになる活動として位置づけています。

4つの柱でアクティブな世界を目指す

GAPPAは以下の4つの柱を中心に構成されています。

戦略目標内容
アクティブな社会運動の価値を広めて社会全体での意識を変える
アクティブな環境誰でも安全に身体を動かせる場所や空間を整える
アクティブな人々年齢や能力に応じた運動機会を提供する
アクティブなシステム各分野が連携して持続的な仕組みを作る

これらはバラバラではなく、お互いに関係しながら社会全体の変化を生み出していく考え方です。
このようなつながりを重視するアプローチをシステムズアプローチと呼びます。

コベネフィットって知ってる?

GAPPAではコベネフィット(共通利益)という言葉も大事にされています。
たとえば徒歩や自転車通勤を増やすことで、

  • ・運動量アップで健康向上
  • ・車の使用が減ってCO₂排出削減
  • ・交通費も節約

こんなふうに、一つの行動がいくつものメリットにつながります。
これがコベネフィットです。
GAPPAはこの取り組みがSDGsの13の目標達成にも貢献するとしています。

あなたの一歩が未来を変える

GAPPAは単なる運動推進キャンペーンではありません。
社会全体が運動しやすくなるための環境や仕組みを整え、持続可能な健康社会を目指す計画です。
今日のウォーキングやトレーニングが、あなた自身の健康はもちろん、地球環境や経済にも良い影響を与える可能性があります。
まずは自分にできる一歩から始めてはいかがでしょうか?

参照:厚生労働省 e-ヘルスネット 身体活動に関する世界行動計画2018-2030(GAPPA)

執筆者:本杉 宏二