坐骨神経痛とはどういう症状?どこが痛い?原因や治し方

どうも!トラディショナルジムの本杉です。
今回は坐骨神経痛(ざこつしんけいつう)についてお話したいと思います。
先日ご入会いただいた40代の女性が、
「わたしは運動をするとお尻からふくらはぎにかけて強い痛みを感じるのですが、どういうトレーニングをしたらいいですか?」
と相談されました。
まずこの症状を聞いた時に、トレーナーは何が原因でそのような状態になったのかを把握しなくてはいけません。
パーソナルトレーナーは診断ができませんので、個人の判断で勝手に症状や原因を特定する事はNG。
僕がその女性に、「お医者さんには行かれましたか?どういう診断をされましたか?」と尋ねると、
「坐骨神経痛と診断されました。特に骨などに異常はないです。」と女性は答えました。
では、この場合どういった対処法が考えられるのか、そもそも坐骨神経痛って具体的にどういった症状なのかを解説していきますね!

坐骨神経痛とは?

坐骨神経痛とは、腰、お尻、ハムストリング(もも裏)、ふくらはぎ、足にかけて鋭い痛みやしびれなどを感じる症状を指します。
ようするに、下半身の裏側全体が対象になる症状の事です。
坐骨と聞くとお尻だけが対象に聞こえますが、坐骨神経というのはお尻から足先まで繋がっているんです。
正確に言うと、お尻からハムストリングまでが坐骨神経、そこから枝分かれしながら脛骨神経、腓骨神経、腓腹神経、足底神経と名称を変えながら繋がっています。

坐骨神経痛の原因

坐骨神経は非常に広範囲に渡って存在しており、そのいずれかの部分でトラブルが生じるとしびれや痛みを感じます。
その為、原因の特定がなかなか難しいんです。
また、腰やお尻のトラブルが原因で坐骨神経痛が発症することもあります。
代表的な症状は、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、腰椎すべり症、梨状筋症候群、仙腸関節炎などがあります。
若い年齢の場合は腰椎椎間板ヘルニア、梨状筋症候群が多く、高齢の場合は腰椎椎間板ヘルニアの他に腰部脊柱管狭窄症が多いです。

腰部脊柱管狭窄症

脊髄が通るトンネル(脊柱管)が狭くなり脊髄を圧迫してしまいます。
脊柱管が狭くなる理由は加齢以外に明確な原因は分かっていないです。

腰椎椎間板ヘルニア

悪い姿勢や筋力の低下により脊椎のバランスが崩れて椎間板の組織が飛び出てしまい、脊柱管の中にある神経が圧迫されます。

梨状筋症候群

お尻の筋肉の1つである梨状筋が硬くなり坐骨神経を圧迫します。
長距離運転やデスクワークなど、長時間座っていると起こりやすいです。

これらの症状は普段の姿勢が悪いなどの慢性的な原因が考えられます。
筋肉が固まらないようにストレッチを行ったり、背中、お尻、腹筋などを日頃から鍛えて正しい姿勢を維持できる筋力をつけておく必要があります。

坐骨神経痛の対処法

坐骨神経痛の主な対処法は、

  • ・腹筋、お尻、背中の筋力アップ
  • ・お尻、ハムストリング、ふくらはぎのストレッチ
  • ・腰から足まで痛みやしびれのある部分のマッサージ
  • ・身体を温めて血行を良くする
  • ・ウォーキングやプールでの運動
  • ・減量して身体の負担を軽くする

などがあげられます。

坐骨神経痛の原因はさまざまですので、まずはお医者さんに診断してもらうのが一番です。
そこから原因に合わせて上記の対処法を試していきます。
話を最初に戻すと、今回僕に相談してきた坐骨神経痛の女性へのアプローチとして、まずは普段からしっかりストレッチを行うこと、それから背中、お尻、腹筋の筋力を強化することが考えられます。

日頃からの運動やストレッチが重要です

僕がパーソナルトレーナーの仕事を始めて感じたことは、運動はダイエットの為だけではなく、健康にとって本当に重要だということです。
人間は加齢によって必ず筋力が低下していきます。
筋力が低下すれば身体の骨の位置を正しく維持できなくなり、身体が歪みます。
身体が歪めば様々な箇所でトラブルが起こり、ストレスの無い健康的な暮らしもできなくなってしまいます。
また、運動をしなくても仕事や家事でも筋肉は使われ疲労していきます。
筋肉は使いすぎると固まってしまい、肩こり、腰痛など様々なトラブルの原因になります。
ストレッチは固まった筋肉を伸ばして正常な機能を保つのにとても重要です。
忙しい現代社会で運動やストレッチに時間をかけるのがもったいないと感じるかもしれませんが、健康的な生活を送る為にぜひ取り入れてくださいね。

執筆者:本杉 宏二