多いほど良いとは限らない本当に必要な医療とは?

どうも、トラディショナルジムの本杉です。
大昔の日本に比べると、現代の医療はとても進歩しています。
「調子が悪ければ病院行けばいい」と大半の人が医療機関を頼るのではないでしょうか?
ただ、検査や治療が多すぎると、かえって健康を損なうケースがあります。

不要な医療介入が心身に与える影響

健康診断や体調不良で病院へ行くと、自分が本来おこなってほしい事とは別の検査や治療を勧められるケースがあります。
それによって身体の不調が改善することもありますが、こういった医療行為の中には本来必要のないものも多く含まれています。
その結果、時間、お金、精神的な負担が増えてしまうケースが少なくありません。

低価値ケアとは?

低価値ケアとは、科学的に効果が証明されていない検査や治療のことで、日本でも過剰な検査や不要な薬の処方が問題視されています。
もちろん、血液検査や画像診断、薬の処方が適切な理由で行われる場合は命を救うこともあります。
ただし、医者の行いが必ずしもその人にとって最良なのかは難しい問題です。
例えば、最新の研究を知らずに従来の治療法を続けてしまったり、その患者に最適なものではない一般的に処方される薬を選んでしまうケースがあります。
せっかく来院してもらったからには、「何かしらしなければならない」というプレッシャーから本来不要な処置を行ってしまうケースさえあるそうです。

低価値ケアがもたらすリスク

では、どのようにすれば私たちは本当に必要な医療を見極めることができるのでしょうか?
お医者さんが勧めるすべての検査や治療を受けることに、どのような問題が生じるでしょうか?
例えば、白内障手術の前に心電図検査を受けた人と受けなかった人を比較した研究があります。
手術前の心電図検査は多くの医師が習慣的行っていますが、実際には必要性が低いとされています。
この研究では、心電図を受けた人の中には異常を指摘され、さらに不要な検査や診察を受けることになったケースがあります。
これは「ケアの連鎖」と呼ばれ、患者にとって不要な負担が増えてしまう現象です。
その結果、仕事を休まなければならなくなったり、不必要な不安を与えてしまいます。

出来高払いによる低価値ケアの広まり

低価値がケア広がる理由には、医療の出来高払い制度も関係しています。
本来は「何もしないことが最良の選択」だったとしても、何かを行うことで医師が報酬を得る仕組みになっています。
ただ、私たちもわざわざ病院に足を運んで何もしてもらえなければ、それはそれで不満を感じるかもしれないので難しいところですね。

本当に必要か?を問い直す習慣をつける

どうすれば自分にとって不要な検査や治療を避けることができるのかを考える必要があります。
気の弱い方だとなかなか難しいかもしれませんが、医師の提案に対して「本当にこれは必要でしょうか?」と問い直す習慣を身につけることが重要です。

1.症状がないのに検査を勧められた場合

「特に症状が無いのですが、私の年齢や健康状態から見て検査する必要はありますか?」
過剰な検査は不要な不安を引き起こしたり、追加検査が必要になるケースがあります。
例えば、骨粗しょう症のスクリーニング検査は、65歳未満の女性で受ける必要がある人はほとんどいないと言われています。
ただし、家族が股関節骨折を経験していたり、低体重など骨折リスクが高い場合は早期の検査が推奨されることもあります。
検査の必要性については、年齢、生活習慣、家族歴など個々のリスクを考慮して判断することが必要です。

2.血糖値やコレステロール値が基準値を超えてすぐに薬を勧められた場合

「薬の前に、食事や睡眠など、まずは生活習慣の改善で対応できませんか?」
医師によっては基準値を少し超えただけで薬の処方を勧める場合があります。
薬には副作用の可能性もあるので、まずは生活習慣の改善でコントロールできないか検討することが必要です。
適切な運動、食事の内容の見直しなど、改善できる可能性は多くあります。
医師に具体的な改善方法を聞いてみて、まずはライフスタイルの改善を試みることが重要です。

3.慢性疾患の治療中に新しい検査を勧められた場合

「新しい検査の結果で今後の治療方針が変わる可能性はありますか?」
慢性疾患の治療では、長期的な健康管理が重要ですが、すべての検査が治療方針の変更や改善につながるわけではありません。
例えば、糖尿病の治療を受けている人が、追加で血液検査を受け、その結果によって治療内容が変わらないのなら必ずしも受ける必要はありません。
医師側がデータ集めの為だけに行う検査は、患者にとって時間やお金の無駄です。
検査を提案されたら、その目的を明確にするために慎重に確認することが大切です。

自分の健康を守れるのは自分自身

健康を守るためには適切な医療を受けることが大切ですが、すべての検査や治療が有益であるとは限りません。
実際、私の周りでも「医者にそう言われたから」といってすべてを受け入れてしまう方もいます。
過剰な医療介入がかえって健康を損ねることもあります。
患者側が「本当に必要なのか?」と考える習慣を身につけることが必要だと感じます。

参照:NESTA PERSONAL TRAINERS MAGAZINE Vol.20
多いほど良いとはかぎならない 本当に必要な医療とは?

執筆者:本杉 宏二